経営の現場は『知恵の宝庫』
疋田文明が注目する元気印企業を事例に 勝ち残る企業像、あるべき経営者像を 経営者のみなさまと共に探求します。 |
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「マブチモーター事件」の犯人が検挙された。あまりにも残虐な事件だっただけに、事件発生時には、怨恨説が盛んにいわれたが、筆者は否定的にみていた。奥様とお嬢様を奪われた馬渕隆一会長(事件発生時は社長)に何度かインタビューしたことがあるが、氏は本当に仕事一筋、『くそ』がつくほどの
真面目な経営者だ。それは周囲の人たちだれもが認めている。 事件当時、週刊誌からコメントを求められて、次のように答えたことを思い起こす。
「あれほど真面目な人が、怨みをかうとすれば、どんな人でも怨みをかう可能性があると思う。馬渕社長に限っていえば、怨みをかうことはありない」
報道によれば、犯人は資産家であればだれでもよかったと、自供しているという。犯罪理由が怨恨ではないからといって、犯人が逮捕されたからといって、馬渕隆一会長の無念が消えるわけではないだろう。しかし、馬渕モーターや馬渕さん一家を怨んでの犯行ではないとわかったことは、結果としてよかったと、筆者は思う。
落ちこんでおられた馬渕会長も、三回忌を終えた昨年8月には、「いつまでも嘆き悲しんでいては、妻や娘に叱られてしまう」と、元気に、筆者のインタビューに答えてくださった。そのときの話をもとに書いた記事を、当ホームページ「注目企業紹介」に掲載してあるので、是非お読み頂きたい。
筆者は、あの事件があったからといって、マブチモーターの
経営が否定されてはならないといい続けてきた。馬渕会長は、「妻や娘に、マブチで、やり残した仕事はないのですか」と、天国から声が聞こえてくるといっておられた。マブチモーターの経営は、本当に示唆に富んでいる。 |
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