元気塾: 中小企業経営者と自らの自己研鑽を目的に元気塾を開設し、元気印の企業が増えることを願って活動しています。元気塾主宰 疋田文明

疋田文明
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更新履歴
2023/
11/29
「note」を開設いたしました。最初の記事は「経営に活かしたい先人の思想」になります
2021/
2/22
ミドル層のための『出前・元気塾』を開始いたしました
2021/
2/22
若手社員のための『出前・元気塾』
経営セミナー 『経営トップの果たすべき役割とその実践法』 ~講義録 頒布のご案内~
 
連載コラム
第9回 人材育成以前の問題
「日本のサラリーマンは、自分の会社のために持てる能力をどれぐらい発揮していますかね。5割ぐらいですか」
「いや、良くて3割から4割でしょう」
 これは、筆者と

企業再生

に実績のある某

サラリーマン経営者

との3年前の会話だ。
ただし、この経営者は、自社の社員が持てる能力をフルに発揮しないことを非難することはなかった。
 当然、社員個人に問題があるケースもあるが、1番の問題は、やる気を阻害する

組織の制度

、上司の存在だというのだ。
 最近、この話を裏付けるアンケート調査があった。某調査会社が、世界26カ国のサラリーマンに、「会社のために目一杯働いていますか」と聞いたところ、日本はイエスが2%でダントツの最下位だった。逆に、「

上司の管理能力

に問題がある」との問いに対するイエスの答えは40数%で日本が一位だったのだ。
 日本人はシャイだから、自分から目一杯働いていると答えないのではないかとの指摘もあるが、それにしても2%は少なすぎる。
 多くの経営者は、人材育成の重要性を説く。しかし、現状は育成以前の問題だ。
 

トヨタ自動車

7つのムダ

(1.作りすぎのムダ 2.手持ちのムダ 3.運搬のムダ 4.加工そのもののムダ 5.在庫のムダ 6.動作のムダ 7.不良を作るムダ)に代表されるように、

経営の現場

ではあらゆるムダを排除する努力がなされている。
 たしかに、そうした取り組みも大事だが、組織内で最も重要な

経営資源

である

人材

が、持てる能力をフルに発揮しないことほど大きなムダはないのだ。
 人の上に立つ方は、謙虚に自分の組織と部下を見直して欲しい。
 部下のモチベーションはどうか、持てる能力をフルに発揮しているかどうか、チームとして機能しているかどうか――問題があるとすれば組織の制度なのか自分の対応なのか。
 人材育成のスタートは、そこから始めるべきだと思うのだが、いかがなものか。
 
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